【Vol.2 中東アブダビの食事情とオリーブオイルのお話 】

アラブ首長国連邦 アブダビ便り。

高層ビルやモダンで贅沢なホテルが沢山あり、さらにどんどん作られている建築物にまずはあっけにとられる。
新宿の高層ビルの何十倍の規模でここは発展をし続けている。
エティハド航空は毎年50%以上の伸び率で路線獲得をし中継地点として世界を結ぶ主要都市になりつつある。
東洋と西洋の中間地点の乗継に便利なこの都市は観光客誘致の為の都市開発が進む。
美しい海、豪華なホテル、フェラーリワールド、巨大ショッピングモール 優雅な時間が過ごせるためどんどんリピーターが増えている模様。

アブダビの食事情は、インド、東南アジア、アラブ、中国、アメリカ、メキシコそしてイタリア料理で構成されている。
大規模スーパマーケットには世界中の食品が並び欲しいものは何でも入手できるが、それは世界から集めれらた”スーパーで販売されている食品レベル”でしかない。

驚くことが多々あるが食事情として紹介したいのが市場。
モールに隣接して大きな市場がありそこは市場というより魚の、肉の、野菜の、高級建物のブティック。
巨大な面積の魚市場は30件以上にも及ぶ魚販売店に分かれており見て歩くだけでも時間がかかる。
そしてその奥に魚をお好みに合わせて調理するキッチンがあり30分ほどの待ち時間で出来上がり。
家で魚料理をしたくない人には嬉しいサービスだ。夜22時まで営業という便利さ。
が、しかしここはがらがらの状態で、沢山の魚が並んだまま。売れ残りはどうなるのか心配になってくるほど。

値段といえばブラックタイガー海老で 1kg 30euroとこれが一番高級な値がついている、普通サイズのエビは12euroほどと、イタリアの魚価格の半分以下だ。
アブダビでこれほど豊富な魚が入手できることはこの国で暮らす人にとって朗報。
レストランでいただく スパイスの効きすぎた食事は長続きしないので、家でこのように新鮮な材料を購入して作ることになる。

なんでもそろっているこの国でエキストラバージンオイルは スーパーではスペイン産のものばかりで、値段は安く500mlで 3euro前後。試してみたが味に風味がなく がっかりするものが多い。
取りあえずイタリア人が一番 外国で欲しがるものといえば、エキストラバージンオリーブオイル。
今回はIANNOTTAの500mlを一本持っていったが1週間の滞在で集まったイタリア人友人達の食事会2回でほぼ 3分の2が消費された。

根付きで販売されている鮮度のいいレタス、パプリカ、トマト、キュウリ、ズッキーニ ネギ、巨大なキャベツ、ほぼ必要のものは揃うのでここでも 高品質のオイルがあれば食生活が豊かになることは間違いなし。

中近東の食で使用されているオイルの品質の悪さは、揚げ物ですぐわかる。
この国の食事が1回で飽きる原因は実は油にあるようだ。
野菜やチキンの入ったサモサ、 春巻などが豊富なのだが、使用されいている植物油はお勧めしない。
アラブ料理はアラブ人だけのもので、観光客や西洋人はホテルの中のレストランを利用しており完全に2つに分かれた暮らしぶり。メニューは外国人用にアレンジされたもの。

ここに長く住むことになると一番確保したいのが やっぱり高品質オリーブオイルと手作りのトマトソース。
そして、できたてのアラブのパン、ナンにオリーブオイルは最高の相性だ。
アブダビでおいしい食生活を送るにはやはりお気に入りエクストラバージンオイルをを持ち込むこと。
これに尽きると感じた。

2015.2 Miho Masuda



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【 Vol.1 蓋の話 】

イタリアのレストランでサービスされるオリーブオイルは瓶のまま提供しなければならないことをご存じだろうか。案外しられていない。
どこでもサービスを早くするために便利なOLIEREといわれるオイルとお酢、塩、胡椒入り容器が卓上に置かれる。一番避けたい透明の瓶入りオイルが主流でもある。
なんの疑問も持たずイタリア生活で普通に使用していた。観光客はそれが当たり前と思いイタリアの優れたオイル文化を台無しにしていたのが現実。
イタリア人が海外に行くときの必需品、神様の贈り物のオイルへの意識が低下しているのだ。
酸化を防ぐには適さないあの透明な瓶で、入れ替え可能だが、どんなエキストラバージンオイルを入れているのが不透明である。
たいていの場合こういう形でサービスされるオイルは、高品質でない場合が多い。
オイル生産国のプーリアや意識の高いトスカーナなどのレストランなどはきちんと生産者の顔がわかる瓶入り使用でとても安心。また高品質なものは、お土産に購入しようという気持ちにさせる広告として特産物PRの役目も果たす。
それが同じレストランで販売されているならなお嬉しい。
2014年の11月25日に新たな法律が出来た。
それはANTIRABBOCCOというイタリア語でつぎ足しができない蓋つきオイルボトルでなければいけない。
すべてのレストランにおいてオリジナルボトルのオイルの提供はもとよりこの蓋つきANTIRABBOCCO「アンティラボッコ」のオイルをだすことで、品質が保証される。
長年の戦いであった。生産者そして消費者にとって保護される法律だ。これで不可思議な
まがいものオイルを堂々と他の瓶に移し替えてそれなりの顔をしてサービスする悪質
フルボなレストランが少々 減少するはずである。
生産者 フラントイオには嬉しいニュースとなった。
まじめで誠実に作っているフラントイオ「搾油所」への保護につながる。
しかし現実にどれぐらいこの意識をもったレストランが登場するかはまた別問題である。
そして、どれくらいの製造者がこの高級な蓋を購入していくかも実は問題である。
イタリアレストラン、オイル購入の場合はこの注ぎ足し不可能の蓋があるか、チェックしていただきたい。ANTIRABBOCCOという単語を覚えていただきたい。
きっとイタリア人でもきょとんとするはず。 
オリーブオイル業界にとっては厄介でも大事な義務なのだから。オイル革命ともいえる。
ほとんどのスーパのオイルはこれでレストランのテーブルには登場できません。これ以上の快挙はあるだろうか。



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